湖のプレビュー
真っ逆さまに
感覚的な逃避の段階を表現した『湖』は、今この瞬間への転換、つまり今この瞬間の観察と、それに肉体的に完全に浸ることへと繋がる。広大な湖での耐久レースの終焉を境に、喪失によって結ばれた男女は、徐々に世界と時間、そして自らの時間から逃避していく。言葉の少ない、音の映画、そして絵画的な映画である。風景は登場人物のように、身体は風景のように映し出される。生と死の狭間で揺れ動き、容赦ない自然の逆境に立ち向かうこの夫婦の関係は、シンプルかつ人間的な方法で探求され、表現されており、私たちが人生で直接的あるいは間接的に感じてきたことを映画的に表現している。3つ目の登場人物は、私たちの岸辺を包み込むレマン湖。この世界に生きたいという切実な情熱の物語が、私たちの目の前で、まさに目の前に繰り広げられる。